涸沢小屋の上の紅葉

涸沢まで登ってきましたが、紅葉らしい紅葉は涸沢小屋の上だけだったような気がします。太陽光線により印象は変わりますが、その他は枯れ葉に近い状態です。去年とは比べ物になりません。

ザインテングラード

上高地を出発してから涸沢までほぼ6時間歩きました。そこで、涸沢小屋のテラスで一休みします。

紅葉が素晴らしければ涸沢小屋で宿泊することを考えていたのですが、その案は捨てて穂高の稜線にある穂高岳山荘を目指します。

涸沢から上は、これまでと状況が一変します。大小の石がゴロゴロしている、いわゆる「ガレ場」を歩かねばなりません。そして更にザイテングラードが待ち構えています。

両手、両脚をフルに使っての登りです。後ろの斜面からもその斜度は想像できるでしょう。落ちれば大けがでは済まないかもしれません。

脚が攣る

ザイテングラードの取りつきで、岩の壁を登る際に、大きく脚を上げたところ左脚が攣ってしまった。脚を下げれば収まるのですが、それでは登れない。エイヤーと登り終えたら完全に攣ってしまった。もう、マッサージをしてもどうにもなりません。

まだ、急な登りが始まったばかり。先は長い。息子が心配そうな顔をしています。

主治医に処方してもらった「シャクヤクカンゾウトウ」という漢方薬を持ってきたことを思い出しました。脚などが攣ったときに効くと聞いていましたが、効果を試したことはありません。噂通りの薬効があることを期待して飲みました。

息子には、脚の攣りは夏の淡路島一周サイクリングで経験済みでだから心配いらないと、先に行かせることにしました。

穂高山荘まで20分

休んでいては前に進めません。脚は攣るものの数分後に出発します。アレ~。右脚も攣りそう。ただ、小幅でゆっくり歩けばなんとかなりそうです。

そのうち脚の攣りがなくなってきました。薬が効いてきたのでしよう。有り難い。先に行かせた息子がルート探しでスローペースになっている間に追いつきました。

「ホタカ小ヤ 20分」を発見。もう少しだ。

穂高岳山荘到着

ついに山荘に到着しました。まずは記念写真をパチリ。

上高地から 9時間歩きましたが、まだ元気そうでしょう?

驚きの80歳女性

夕食を待つあいだ、ストーブを囲んでの談笑風景です。

ストーブの左の女性が見えますか? 彼女は80歳です。若い頃は随分山歩きをしていたそうで、ジャンダルムも登ったことがあるそうです。親の介護で30数年のブランクがあったけれど、77歳で再び山登りを始めたのだそうです。今、彼女がオカリナで雪山賛歌を吹いているところです。凄いですね。

さて、この場で翌日の予定などが話題となりました。我々は、奥穂登頂のあと涸沢でもう一泊して帰ると言ったところ、紅葉が悪いから涸沢での一泊は無駄、奥穂から吊り尾根を通り、前穂から岳沢を下るべきとの意見が殆どでした。

一晩考えて結論を出そうと思っていたところ....

Copyright(C) TinyTrip