八ケ岳登山
深夜、雨の音で目が覚めた。凄い降りだ。明日の赤岳登山は中止になるのではないかと心配になってきた。
雨が気になってもう眠れない。そのうち、ある一定の周期で大降りになったり小降りになったりすることが分かった。
スポーツジムの仲間にも八ケ岳に登ってくると言ってある手前、登っておきたいが危険は避けたいし、第一雨の中の登山は楽しくない。ガイドさんはどう判断するのだろう?
4時半起床。真っ暗な食堂の中、ヘッドランプ一つで各自に朝食をとる。メニューは赤飯のお弁当。目出度い日になって欲しい。
外に出ると雨は小降りなので登れそう。上の写真はその時のもの。
さて、5時半、全員集合。ガイドさんから安全を考慮してルートの変更が発表された。当初の予定の逆コースをとることになりました。
行者小屋 → 中岳のコル → 赤岳 → 地蔵尾根 → 行者小屋
出発してから暫くすると、最初の階段にでた。この階段が長いこと、キツイこと。
私は、変形性膝関節症なのでCW-Xの上にゴツイサポーターを着けています。その上に雨具では膝が思うように曲がりません。
階段は長くてキツイ。これが延々と続くならばリタイアしても構わないと思うようになってきました。誰か先にリタイアを言い出す奴が出ることを祈るような気持ちで登り続けます。
やっと最初の休憩ポイントに到着。ガイドさんから、「階段の途中で休む訳にもゆかずここまで来たが、苦しかったと思う。私もそうだ」...という話がありました。...
これで救われました。
階段を終えてからも急坂は続きます。天候を考慮してか、休憩時間が短いため、体力が十分回復しません。
赤岳と阿弥陀岳の間にある中岳のコル(稜線の鞍部)まで登ってきました。天気が良ければ景色を楽しむことができるのでしょうが、残念。
「回りが見えないから怖くなくて良い」などと言う者も現れました。負け惜しみでも、今日は同意することにしました。ここからは、階段ではなく鎖場が続きます。
この登山ツアーは「槍ケ岳登り隊」と称し、槍ケ岳を目指す全5回の訓練登山で、今回は第4回目。最終仕上げの訓練という位置づけです。
従って参加者同士顔見知りが多く、来月に槍を目指す人ばかりです。なので、皆さん鎖場にもなれています。
飛び入り参加は私を含め若干名。鎖場は珍しくありませんが、「カラビナ」と「スリング」を使うのは初めてなので戸惑います。
やっと頂上です。360度の大パノラマと言いたいところですが、現実は視界 100mほどの雲の中です。
登頂記念の一枚は、ガスでぼんやりしています。被写体向きでない私にはちょうど良かったかも。