滝尻王子
高野山を朝 8:00出発。熊野古道の滝尻王子に向かいます。

熊野古道にはいろいろなルートがありますが、その中でも中辺路は人気が高いルートです。そして、滝尻王子はその玄関的な存在です。

王子社は巡礼者を守護する御子神を祀った社で、その数の多さから九十九王子と言われています。この滝尻王子は格式が高く、平安時代の上皇たちもここからが熊野の霊域と考えていたようです。
 
熊野古道

王子社の裏から山道が始まります。

歩き始めは、石が積まれ歩きやすいのですが、徐々に登山道のようになります。竹の杖をお借りしたほうが無難です。
 
胎内くぐり
暫く進むと、岩穴があります。ここを通り抜けることを胎内くぐりと云い、女性がここをくぐれば安産するという俗説があるそうです。

男性については何も書いてありません! 生まれ変わったように、元気になるといいのですが。

 
胎内くぐり

出口付近が非常に狭く、途中で引き返される方の方が多いようです。

細身の女性でもそれほど楽ではないこの胎内くぐりですが、私はダウンジャケットを着たまま挑戦です。

ここまでくればもう大丈夫。

 
乳岩

胎内くぐりの岩のすぐ近くに乳岩があります。

その昔、奥州の豪族藤原秀衡が夫人同伴で熊野参りに来た時、ここで夫人が産気づき、この岩屋で出産した。その夫人は赤子をここに残して熊野参りを続けたが、赤子は岩からしたり落ちる乳をのみ、狼に守られて無事だったという伝説があります。

岩の白い部分からして、雨水に溶けた出した石灰岩が乳に似ていたために付けられた名と思われます。

 
旧本宮大社の鳥居

不寝王子跡まで上った後、滝尻王子まで引き返し、バスで本宮大社へ向かいます。

国道311号線は空いています。アップダウンも緩やかで、自転車でも楽に走れそうです。 次の機会には自転車で走ってみよう。

写真は明治22年の洪水で流された大斎原旧本宮大社の大鳥居です。