金は無いが暇はある年金生活者の貧乏旅行記です。
さわやか信州号は午前5時25分に上高地に到着しました。早速、仕度にかかります。
涸沢は今回で4回目になります。しかしこの度は全く気持ちが乗りません。なぜならば10月7日に穂高連峰に初冠雪があったからです。
今年の紅葉は色づきがよいという情報はあったのですが、雪で紅葉はダメだろうナ、登山も当然無理だろう、今回は予約消化の旅になるのか...そんな気持ちでスタートです。
河童橋から見る限り雪は見えません。解けたのかな? 3,000m級山に降った雪がそう簡単に解ける筈もなかろう...とは思うものの、少しは期待してしまいます。
上高地を出発して直ぐに左膝の後ろに違和感を覚えました。すぐに治まるだろうと思っていたのですが、次第に痛みに変わってきました。
上高地から4時間ほどの本谷橋までやってきました。ここから登りがキツクなります。もう膝を曲げることが苦痛です。しかしここから引き返すことはできません。何が何でも涸沢までは辿りつかねば。
マイペースで登る息子の姿は視界にはありません。
脚を引きずりながら、やっと涸沢に着きました。息子はヒュッテの前で30分以上も待ったようです。
「稜線の雪は殆ど解けているそうだけれど、これからどうする?」と聞くので、「オマエ一人で稜線にある穂高山荘で泊って、明朝、奥穂を目指せ。オイラは涸沢ヒュッテで泊って脚の回復を待つ。明日、3時にヒュッテのテラスで会おう」と答えて別れました。
翌朝。ン?脚が軽い。ヒュッテで買った 1枚200円のインドメタシンが効いたのかな? これならば山登りできそう。モルゲンロートが終わったら出発しようと準備にかかります。
東の空の雲が厚いのでモルゲンロート が予定時刻より遅れ、色も良くありません。ま、これで良しとして出発することにしました。
ヒュッテ脇の石段を数段下りたところで、「痛!」。これでは登山は無理だ。息子との待ち合わせ時間まで 9時間もある。それまでここで待つのか、参ったナ。