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Q 16:
不動産の相続税対策とは?
A 16:
相続財産で大きな割合を占めているのが不動産です。そこで、ご自分の不動産の価値について大まかに知っておく必要があります。相続税はかなり複雑ですので、ここでは不動産評価の基礎知にとどめておきます。
【土地の評価】
原則として、宅地、田、畑、山林などの地目ごとに評価します。評価の方法には、路線価方式と倍率方式があります。
<路線価方式>
主要道路に面した土地に対する国税庁の評価価格に基づき土地の価格を算出する方法です。
この場合、280C の 280が路線価です。単位は |
ここで算出した地価を基準に土地の形状や場所によって修正する必要があります。
間口狭小補正 | 奥行長大補正 | 不整形地補正 |
無道路地の評価 | かげ地補正 |
<倍率方式>
市街地以外の、路線価が定められていない地域では固定資産税評価額に定める倍率を乗じて地価を
路線価が定められていない地域の地価を評価するにはを倍率方式を使用します。
この例のにように路線価が指定されていない倍率地域は固定資産税評価額に一定の倍率を掛けて地価を評価します。 |
【貸宅地の場合】
借地権を設定し、土地を貸している場合は借地権割合に基づき評価が下がります。その借地権割合は、路線価の後ろにアルファベットの A~G で表示してあります。
(例) 路線価が280Cの場合、 地価は㎡当り 28万円で、借地権割合は[C]の70%。
(A=90%, B=80%, C=70%, D=60%, E=50%, F=40%, G=30%)
評価価額 = 28万円 x (1-0.70)= 84,000円(㎡) となります。
この場合の自分の権利を「底地権」と言います。
貸家・アパートの場合】
自分の土地に、アパートを建てて賃貸している場合は「貸家建付地」の評価をします。これは、自分の所有物であっても、借家人の居住する権利があるため、評価額が低くなります。
例えば、自用地としての評価が1億円の土地にアパートを建てて、全て賃貸している場合の評価減は:
(例) 1億円 - (借地権割合 0.6 x 借家権割合 0.3 x 賃貸割合 1 ) = 8,200万円
18%の評価減になります。
借地権割合を D=60%として計算しています)
建物の評価
家屋の評価は、固定資産税評価額と同一です。毎年4月に送られてくる固定資産税納付通知書の評価額を目安にすれば良いでしょう。
こうした評価減を利用した相続税対策として賃貸住宅を建設する方法を勧める業者が多くありますが、賃貸住宅の市場は供給過剰ですので十分検討されてから実行されのがよいでしょう。