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不動産投資のリターンとリスク (1)

  「あそこの立地なら」はリスク判断が含まれている。

 何かに投資しようとするときに、まず考えるのは投資のためにいくら必要であり、その投資によってどれだけ儲かるかということです。例えば、あるアパートに投資すると1億円かかり、その投資から毎年 1千万円の利益が得られるとします。ここで、どれだけ儲かるかという指標がリターンです。この場合であればリターンを絶対額で表すと 1千万円となり、投資利回りで示すと10% (1千万円÷1億円)になります。

 それでは、リターンだけをみて投資判断をすればよいのでしょうか。勿論、そうではありません。駅から徒歩5分で設備の整っているアパートと、駅から徒歩20分のグレードの劣るアパートを比較した場合、仮に後者の方が高いリターンを期待できても、必ずしも後者の投資のほうが有利であるとは限りません。なぜかと言えば、投資の「リスク」が違うからです。後者のアパートでは、投資時点では高いリターンを期待できても、不況時に空室が生じるリスクや空室を埋めるために賃料を下げざるをえなくなるリスクが、前者よりも高くなります。

 要するに後者のアパートへの投資は、前者への投資と比較すると「ハイリスク・ハイリターン」になります。したがって、リスクをとってでも高いリターンを求めたい投資家は後者のアパートに投資するでしょう。

 実際の不動産投資でも、「あそこの立地なら、何%ぐらいの利回りは欲しい」というような会話を交わしますが、この場合、「あそこの立地なら」という言葉にリスク判断が含まれていることになります。

 このように何かに投資するときには、「リターン」と「リスク」を総合的に勘案して意思決定します。過去の投資実績を分析すると、一般的に株式投資はハイリスク・ハイリターンであり、不動産投資はミドルリスク・ミドルリターン、債権投資はローリスク・ローリターンの傾向があることが分かります。(図参照)

 勿論、短期的には、世界中でこうした傾向が存在します。さらに同じ不動産投資であっても、その中で相対的にリスクの高いものもあれば低いのもあります。

 ここで問題になるのが、頭の中で判断しているリスクの大きさを、どうやったら数値に置き換えられるか、どうしたら投資リスクを減らすことができるかということです。この点については、次のページをご覧ください。

 
 
  ■ (資料:全国宅地建物取引業協会連合会)
 
 
 
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