金は無いが暇はある年金生活者の貧乏旅行記です。
今回は天城越えです。河津桜の見ごろに合わせてこの日まで待ちましたが、主たる目的は旧天城トンネルを通ることにあります。
出発地はここ修善寺です。十分な予算がありませんので東京駅から普通電車を乗りついでやってきました。東京駅を6:50分発の小田原駅行きに乗車し、熱海、三島で乗り換えて10時20分に到着しました。
修善寺駅前には蕎麦屋は数軒ありますが、牛丼店が見つかりません。昼食にはやや早いのでそのまま出発します。
狩野川にかかる赤い大きな橋を渡ると、直ぐ左手に湯川橋があります。ごく普通の橋ですが、近くに看板がありました。
「私はそれまでにこの踊子たちを、二度見ているのだった。最初は、私が湯ヶ島に来る途中修善寺へゆく彼女達と湯川橋の近くで出あった。」 (川端康成
- 伊豆の踊子より)
学生と踊子の出あい場所だったのですね。
単調な田舎道を走っていると、突然左手に大きなドームがみえてきました。周りの風景に不釣り合いなこの建物は「狩野ドーム」と呼ばれ、伊豆市内では一番大きく、バスケット、バレー、バドミントンなどの体育設備を備えているそうです。
まだ先が長いというのに、胸やけが始まりました。加えて、久しぶりのサイクリングでお尻が痛い。時々、自転車を降りて歩くことにしました。
湯ケ島まできました。私は立派な温泉街をイメージしていたのですが、実際は鄙びた温泉街といったところです。
湯ケ島では「湯本館」をスルーできません。ここで川端康成が「伊豆の踊子」を書き上げたといわれています。
この日は定休日なのか門は閉じておりましたが、玄関右手には看板がありました。
湯本館の前の道路には学生と踊子の二人の姿が彫られたマンホールの蓋がありました。見かけたのは僅か2箇所だけでしたが、踊子のPRは至る所で目にします。